「部外者が見れば何の違いもない」
これがタントラの開かれた秘密です。
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愛を交わしているとき、呼吸を見守りなさい。
きっと驚くだろう―呼吸は混沌としている。
性的なエネルギーというのはひじょうに荒々しく、 粗野なエネルギーだからだ。
性的な空想は荒々しく、粗野で、動物的だ。 性欲にはこれといって特別なものはない― 動物にはみな性欲がある。
性欲に突き動かされると、 人はどんな動物にも負けないような振る舞いをする。
私は動物であることは悪いことだと言っているのではない。
ただ事実を指摘しているだけだ。
私は事実を述べているにすぎない。
だから性愛を感じるたびに、呼吸を見守りなさい。
それは完全にバランスを失っているはずだ。
だから、タントラでは、セックスの途中に呼吸を穏やかで リズミカルに保つことを学んではじめて愛を交わすことが許される。
そうなったら、まったく異なる質がセックスに現れる。
それは祈りに満ちたものになり、神聖なものになる。
部外者が見れば何の違いもない。
あなたが相手の男性や女性と愛を交わしている姿は、 部外者の目には同じに映る。
だが、タントラに精通している者たち、それを知っている者たちには 大きな違いがある。
これらの秘法が開発され、 実験され、観察された古代のタントラの道場において、 それは一連の実験の中心課題のひとつになっていた。
呼吸をまったく乱さずに愛を交わすことができたなら、 それはもはやセックスではなく神聖な行為になる。
そうなったら、あなたはみずからの実存の大いなる深みへと運ばれ、 そして生の神秘への扉が開かれる。
呼吸はたんに呼吸であるにとどまらない。
呼吸は生命だからだ。
呼吸のなかには生命に内在するすべてのものが含まれている。
OSHO