あなた自身の幻想

タントラは言う

いつであれ何かを選ぶとき

これがいいのだこれはいやだの決めるときには必ず

それは自分の心がトリックをしかけているのだといことを覚えておきなさいと

そのものが美しいなどと言わないこと

ただ自分は気持ちよく影響されている言えばいい

とにかく基本は「自分」にある

ひとたび現象の全体を対象のほうに転嫁してしまおうものなら

それは決して解決され得ない

なぜなら、あなたは第一歩から踏み外しているのだから

あなたは根元を逸している

根はあなただ

つまりあなたが影響を受けるというのは

それはあなたの心がある方向の影響を受けるということなのだ

そうしてその影響が

影響されらという罠をつくり出し

あなたは動き出す

はじめに自分で美女や美男子をつくり出し

そしてそれからあなたはその尻を追いかける

必死になって後を追う

だが、美女や美男子と何日か生活してみれば

幻想は全部地に落ちるのだ

突然、まるで狐につままれてでもいたかのように

あなたは気づくーーー

この女性は当たり前だ

それをあなたは彼女をジュリエットとあるいわ彼をロミオと思い込んでいた

それが突然

数日の後には

その夢は蒸発して、かの女性はあたり前の女と化し

かの男性はあたり前の男と化してしまっている

あなたはまるで誰かに騙されてでもいたかのようにうんざりする

誰が騙しているわけでもないし

何がその男や女から取られてなくなったわけでもない

落ちたのはあなた自身の幻想だ。

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